2011-01-01から1年間の記事一覧

トリガー、書く動機

いつも、記事を書きこむ段階になって初めに思い浮かぶ言葉は、このところ決まっている。「分からないことがある」。 今回はこれをなるべく無視して、述べていこう。 書く、ということには何かしらの「引き金」が必要なのだ。以下は相も変わらず認知心理学ま…

論理的だろうがなんだろうが、言いたいことや観じ続けていることを丹念に拾い続けて、その長大さをものともせずに書きすすめられるくらいの根性も脳味噌もねえもんだから、結局最初と最後でテーマも筋もテンションも違う感じの、微妙に読むのが苦痛になるよ…

魂の重さ?

書きだすと思いだすことが多い。 論文で魂の重さが分かると言った方がいた。もしかしたら、本当にそうかもしれない。しかし、そうではないかもしれない。ここが重要だ。撹乱のために反証してみせているのではない。そうではないかもしれない、そのことを十分…

禁煙中止以後

http://d.hatena.ne.jp/obsessivision/20100531 痛み、から思いいたること。あいかわらず、朝の頭痛を愛している。それがなければ不安にさえなる。 朝のタバコで若干体調を損ねて。それから、その気分の悪さを元手にいろいろなことを考える、というのが毎日…

身体感覚から

気付いたら、自分の口の周りがにちゃにちゃしていて、なぜかやたらに不快で、自分がいったい何をしているのか、というかここはどこでいつなのかさえも分からなくなる一瞬があった。それは発見的な出来事だった。 いままでもやもやとした感覚の中に、たとえば…

「ムカデ人間」差詰感想

『ムカデ人間』をやっと見てきた。かいつまもう。ストーリーは想像できるので割愛。 何が見たいかって、そりゃつながるところさ。日本人ヤクザを演じる北村昭博を先頭に2人のアメリカ人女性。 「日本の火事場の馬鹿力ってのを○☆△¥!!」 気合いが入っている。…

自己嫌悪中毒

閉鎖された空間に居続けるのが辛い、と感じた。頭では優先順位の高い方ではなく、それ以外のどーでもいいことばかりに気を取られてしまうのがきつくて、禁欲生活ではないけど、何とかならんかと頭を抱えておったわけ。けっこう本気だったんです。んで外に出…

奥歯さん

良く分からないことが多く、ここで一人いる分にどうしても焦燥感がある。なぜか、知らん。昔からだ。たとえば「置いて行かれる」という焦り。自分が何もしていない間に、皆が行ってしまう。これを、こらえるのではなくかみしめること。自らの状況を現実的に…

『神的批評』抓読

大澤信亮の「神的批評」を読むに、思わされることいくつか。難癖でなく。 著書名からまず引っかかりを覚えることは言うまでもない。その真意を問うつもりでも、または以前書いたように「熱持つ者」として期待するものとしても、これを手にした。そして、柄谷…

自己愛

思弁的でしかない物言いに、彼はどのように反応するだろうか。私の文章に「あんな観念的なもの」と一蹴した彼は。彼の言うことも分からないではない。思弁的でしかない物言いは、極めて自己愛に満ちていることが多いからだ。自分を言葉によって飾る、極めて…

受肉

理屈よりも体感が先立つのであれば、創世記に描かれる人間の誕生もまたドグマティックなのだろう。女性は男性の肋骨より作られたという。骨は論理であるとすれば、受肉が先立つのではないか。もっとも、ここではキリスト教的論理展開を目指すのではない。厳…

脈絡を付ける面倒さ

面倒であることの一つに、脈絡付けがある。理屈立てとも言う。何何がどうであって、しかるに是是がどうこう。ゆえに云々。そんなもの、やっているだけで日が暮れる。意味を為さない羅列を見せ掛けの意味付けで彩ろうとして、結局当初よりも色褪せた姿しか描…

去来する夢

朝、去来するいくつかの夢。 ・二つの口を持つ者。一つは腹から、あるいは胴体や内臓から人々の言葉を吸収できる口。即座に相手を捉えられる。しかし、彼が上の口で人の言葉を理解しようとするとき、我々と同様に頭を巡らせ、非常な時間を要する。 ・家族間…

作業の方法

8/11-15の古本市。数多の本を眺めていれば、おのずと鎮まるものもある。 諸氏が各々異なる言を提げ、名も知れぬ者も名の知れた者もここに、同じようにして居並んでいる。多くの客が集う。それぞれに本を物色し、仕入れていく。私もその中に入り、折々に目に…

まだまだ、ただただ

どんなに時間をかけたとしても、私は何事をもえぐり出すような鋭さを得ることはないだろうし、全てを見通すほどの炯々とした眼を持つことはないだろう。 これは私の性分でもある。何にもたどり着かない。何も見出すことが出来ない。それに対して文字通り四六…

本屋とたわけ

我が身を癒す、慰める・・・というのもいやらしく、あさましい響きをもつ言葉の一つだが、しかしそう言っている自分が身を癒すためにどこかへと逃げ込んでいるのだ。あきれてしまう。本屋は私にとってそういう場所だ。 / 禁煙に名乗りを上げたのも束の間、…

「われわれ」

われわれ――ここで「われわれ」とは、党派的な視点ではなく、共同体という巨視的に見える自我肥大的な観点でもなく、“わたし”と不特定多数の“あなた”と、不特定多数の人々を指す。何らかのカテゴライズという手法を前提として語ることを欺瞞だとは言うまい。…

結節点

現象学などについて。数年前、こう言われた。 「現象学現象学って、君はその先に一般性を見出そうとしてないか?いいかい、現象学っていうのはぼくの少ない知識から言っても事例性、個別性を求め、対象そのものをありのままに記述する『現象学的記述』を行う…

モラトリアム

思いめぐらせる取り留めのないことどもをまとめて言葉にする、確かに至難である。 学問に身を埋めてしまいたいと思う。しかし、「両手で門を叩いてはならない。片手にはこれまでやってきたものを抱えて、門は叩くものだ」と、すなわち徒手空拳で殴りこみをか…

愛着、と呼ばれるもの

たとえば誰かを愛するとか、何かにすがりつくとか、よすがとするとか、たのみにするとか、そういった行為がごく自然に行われ、抗いがたいものであるからなのか、私たちはこれらの行為を時には「愛」と呼んで正当化し、称揚する。何がそれを定めたわけでもな…

小人云々

「小人閑居すれば不善を為す」 親が何度も私に言った言葉のひとつ。当人がどうかは知らないが、少なくとも自分はそうだと実感する。よくよく見極めねばならない。情を振り回し、欲望を享楽してはならぬ、と。

不可視への道行き

この世は――あえてそう言おう――この世は、感情だけである。感情、その一語に尽きる。私の生きている世界、私の生きていると思っているこの世界、私が想い描いているこの世界という場、私のこの頭の中の全ては、感情でしかあり得ない。合理的思考、本能、知性…

違和感、価値観

違和感。「男子一生の仕事」「ロバの論理的思考」「主体性のなさ」「欲望としての行い」。■ ここのところ、周囲の人々の感情的な言動に好ましい印象を抱くことがない。人の体の動きを見るのも好まない。特に朝方、次第に暑くなる日々、老若男女を問わず薄着…

今、分かったことがある。多分そうだろう。 私は、本を碌に読むことができない。そのためにこうやって、自分で文章を書いては自分で読み、その代補、代償行為を行っているのだ。 勝手にママゴト、オナニーやってろよ。

繰り返す、切り拓く

おなじことを繰り返す。それは、私の独り言としてだけではなく、私の周りのあらゆるものが同様に「繰り返し」を行っている。自分自身の引き出しから限られたものを使い回し、何度も何度も同じ主題を奏でる。 ただ単に芸がないのかもしれない。自慰を覚えたサ…

『金の靴 銀の魚』

先の思い出しに続き、市川ラクの『金の靴 銀の魚』より「フランス語だからわかんない」。軽妙で、面白くもある。コンビニ店員をしている女性のもとに美しきフランス人青年が現れ、言いよる。導かれるままに食事を共にし、パーティに出て、盗賊にさらわれ、助…

再度、車谷

阿呆者、と言えば車谷長吉が思い浮かぶ。彼の書き物の題名だ。他にも愚か者であり、白痴群であり、贋世捨人であり。自嘲・自虐というものではない。彼は、自らをそのように思いなして突き詰めるのだろう。しかして、思うに彼の行動や思考は極めて抑鬱的で、…

グチばっか。

状態はすこぶる悪い。ここでは分析的な表現、描写、叙述は避けるように努めよう。 持っていた炊飯器が壊れ、新品を買いに向かった。雨は降っていただろうか。人ごみの中を通ると、以前に比べて確実に人嫌いが高じていると痛感する。週末にスーツを着て、道端…

地獄

C.G.Jungの『赤の書』より。p254「第一の書」fol.v(r) 地獄の本質を、あなたたちはどう考えているのか?地獄とは、あなたたちの意のままにもはやならないもの、あるいはまだならないものの全てを従えて、あなたたちのもとに深みがやって来ることである。地獄…

禁煙状況

昨晩。まるで精神活動を抑止するような働きをしていた煙草も、もはや選択肢ではない。四散する思考やイメージが感情さえも増幅させ、行き場の定まらなさのためにかえって行き場のなさを実感させられ、どうしようもできずにのたうちまわるしかなかった。言葉…