2009-01-01から1年間の記事一覧

引導や見限りについて

「もっと君はしっかりした人だと思っていました。でも全然ですね。幻滅しました。約束守らないっていうレベルじゃないですよ。君は不誠実です。」 (もう君のことは信用しません。その愛想のよさそうな顔と自虐的で赤裸々な自己開示ですっかり騙されていまし…

思いつきそこない、訪い(おとない)。

口にする言葉と、文字にする言葉はその性質が異なる。口から出る言葉は素朴で、しかし何かをつかもうとし、文字にする言葉は技巧を凝らそうとし、無理な広がりに拡散していく。 ………… しょうがないだろ、そんなこと言われちゃ。 ………… 人々は口ぐちに不平をこ…

自家中毒

自分の文章が一番嫌いかも知れない。 何を言おうともまずは自分が自分に対して最も感情移入しているからである、なんて言うと身も蓋もないが、それはどうしようもなく真実なのだ。くだくだと訳の分からないことを言って、自分の言いたいことの何割を言えてい…

ヘンタイ!!

「またしてもペアルック。イヤーンな感じ」 もう、自分のことをヘンタイとかいう子ってどうなんですか。それは自虐ではなくてむしろ自尊だ。そんなことで自分を位置づけても一貫しないのは分かっているはずなのに…

つぶやくことの生産性

僕は迷った挙句これを手に取りました。 (Yoshitaka In Its Right Place(仮)) 気付かないうちに時間は過ぎている。私はいつの間にか想像もしていなかった年齢に達していて、メディアには私よりも年若い人々が数多く活躍する姿がある。これを見て、そんな…

so bad,too bad feeling...

一歩先を進みだせない。どうやって踏み出せばいいのかも分からなくなってきた。負けを確信しているような、それは2年前に感じたものである。一体どうすればいいのか、と無明にしているのは私なのを知っているのに、どうもその闇を作り上げているのは自分だと…

マンガ新刊3冊

「ブンダバー!」(吉田創)を読んだ。これが軍モノにはまる人間のテンションか。正直ついていけない。ミリオタの存在は「辣韮の皮」(安部川キネコ)で知ったのだけど、ほんとにあんな感じで流れていく。近距離誤爆をモットーとした不毛な掛け合い、苦し紛れに使…

トカトントン

トカトントン、この音はどこのものだろうか。クイナ、ですと言ったのは幼い大江光氏であった。クイナのトントン、という鳴き声に物言わぬと思っていた彼が応える。トカトントン、森の深みから聞こえるような木を叩く音。夜の闇から響いてくる、げに深遠な響…

メモ

今日考えたこと。データの処理、先行研究による本論の位置づけ、取材対象の選定。 →現時点では分析前のために、分かっていない・明らかになっていないことがある。まずは逐語を。 →先行研究をさらに探すべき。自説の強化や方向付けをしてくれる材料。 →取材…

覚書:レヴィ・ストロースが亡くなったそうだ

2009年11月4日、享年100歳。まさに大往生。内田樹のブログが面白い。

ネットでの表現手段云々

人のこと言っている場合じゃないんだろうけども、ブログという手段がもはや定番化、さらに旧態化して久しい。だってそうだろ、簡単に見りゃ掲示板やML、チャットはいまだにあるわ、SNSにtwitterや、pixivやflicker、教えて系もできて各コミュニティの住み分…

朦朧、茫洋、散逸、拡散

この一日朦朧としていた。人の話を聞いてもそれが言葉としてではなく、色づけされた映像として映りこむ。一体何の話をしているのか…これはもはや夢物語だ。パニック障害の方が不安に身を震わす姿、その訴えは目の前のプリンタが何枚ものセロハンテープを張り…

不毛の地

そして突然、彼は気付くのである。自分に足りなかったのは糖分だったのだと。神の啓示のように舞い降りてきたその直感は彼の顔を、精神を幸福で満たす。そうだ、そうだったのだ、と自分の非凡さに初めて気づき、普段使いもしない頭が叡知に満たされているよ…

煉瓦のように

そして、このことだけは固く戒めておかねばならないのだが、学問は文学ではないのだ。さまざまな越境点はあるにせよ、まず立ち返るべき原点を意識しておく必要がある。そうでなければ、私の言っていることは本当に戯言――そこらじゅうに掃いて捨てるほどに溢…

芽吹き、言祝いで

それは誰の言葉なのか。 私はこの場で思うままに言葉をつむぎ続ける。つなぎ続ける。その日が何かしらの重みを持つような日になった時、私が不意に発した言葉はあたかも蔦が播かれた種から空へとゆるゆると昇っていくような光景を見る気分になる。その光景を…

分からないものは分からないんです

くだくだと言ってもしょうがないし、実はやっぱりこちらがよく分かっていなかったなんて可能性も十分にあるので自信を持って言えないのだけど、やはり分からないものは分からない、とはっきり反応することはとても重要なのだと思う。知ったような顔をして言…

鶏か畜生か

何かを自分の言葉で言い表すときに、それが公のものであればなおのこと、先に記された厖大な量の文章群を我々は読まねばならない。それを当然と心得ている人は敢えてそれを口にすることも無く、ただ己の為すべきこととして粛々と行うことだろう。私もそうあ…

麻縄で縫うた口と狭き門

「狭い門から入りなさい。滅びに通じる門は広く、その道も広々として、そこから入る者が多い。しかし、命に通じる門はなんと狭く、その道も細いことか。それを見いだす者は少ない。」(新約聖書・マタイ7:13,14) 同様に、らくだが針の穴を通ることの喩え…

縛り

言葉の先、見えるものの先には見えないものがある。その境は何か。肉の重みを持つ我々には分からぬ先がある。霊と呼ぶ。言葉にされたものは形骸化する。あるいは指の間からすり抜ける。そこにあるものはなく、そこにないものはある。逆説的なのではない。可…

内破

いびつなものを愛す。円満よりも歪曲を。若さゆえか。少しの間、良く眺めてみよう。味わってみよう。バタイユを思い出せ。ありていな読み誤りだが、エネルギーの質的な凝縮。A≠Aであること。それを許容すること。包含ではなく、内破にも似たもの。不完全さの…

モラルの徹底

そのうえで、形があるものに対して言及しよう。どこに書かれていたか、サド侯爵は徹底的に、自身の弛みさえも許さず他者を痛めつけることを旨とした。それはモラルの徹底である。ラカンがそう言ったらしい。あるいは何かのマンガの登場人物は自らを徹底的に…

足場、「た」からくじ。

重要なのは柔軟であり、自由ならんとすること。虚無的ではない。虚無でさえない。「わたし」は不文の仮構によって自身に形を与えているだけだ。すべての営為は恣意である。「価値」は存在しない。同様に、性もなければ生もない。そうやって、かつて思想家は…

積ん読ライシス

よーしいいかそのままで聴け。積ん読なんてやめてさっさとその棚に置いてある本棚の肥やしを銭に変えてこい。「あーそうだったんか!その本俺も持ってたけど読んでなかったわ」って読めよ。さすがにもったいないよ。紙媒体とは本当におそろしいものである。…

信用の失い方

前回のエントリ「ひどい文章、読めない文章」を挙げたところ普段よりもページビューの数が増えたため、少し煽るつもりで書いてみた。前回のエントリを書いたあとに続く話もあったのだろうけど、いかんせん時間がなくて続きを書く気も失せてしまった。今も時…

ひどい文章、読めない文章

よくある話だが、一見小難しそうな文章はまず疑ってかかるべきだ、というのだ。やたら熟語を使いたがる、韜晦な表現を好む、重文的なのを避けようともしない。多くの場合、よく読めばそういったものは文章の構成、いや一文自体の文法さえも危ういことがわか…

林檎とことば

若き研究者の、ことばに関する論文を読んだ。彼の言わんとするところは端的であり、そしてその結論に至るまでの論理展開は美しい。軽音楽を今もやっているのか、彼の紡がれる言葉はリリカルで、美しいと思わせるだけの信念がある。私自身が今ここで多言を費…

聞かなかったことにして聞いてくれ

黙ってたってできることはできるんだ。別におめーがやろうとしないのをおれがやった方が話は早いし、実際仕事も早いってわけだ。でもそれはおめーの仕事であって、そう決めた以上おれがやるっていう話はどこにもねー。やるべきことってあるだろ?自分のassに…

進まない

頭が働かねー。やらないかんことうんこ盛り状態だがまとめサイトに時間つぎ込むというこの有様。なんぞこれ結局、私は目幸先生の言うような訳の分からんことに相当共感してしまうということに気づいたのだが、あの人はユング心理学をベースにしているし、体…

そこにある当然のものを構造として捉えようとする試み。必ずしも同様の形をもって現れるのではない。「そこで何が起きているのか」を正確になぞり、形を抜き出す。まずは自分の言葉で。領野は広いが掴む必要がある・・・

独語

実証されねば人知の全体的な合意に到ることはないというのか。実証、という言葉は、誰にでも理論的に具体的証拠によって理解されうるようにする行為とでも名付けようか。それならば実証は合意への道ではあるが、少なくとも実証=統計的手法という関係は当然…