思いつきそこない、訪い(おとない)。

口にする言葉と、文字にする言葉はその性質が異なる。口から出る言葉は素朴で、しかし何かをつかもうとし、文字にする言葉は技巧を凝らそうとし、無理な広がりに拡散していく。
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しょうがないだろ、そんなこと言われちゃ。
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人々は口ぐちに不平をこぼす。刺さった肌にはとめどない血が。その雫は、時々分かり切ったような顔をしてつぶやく。誰も知らないんだ。あの空には緑の鷲が飛んでいるって。誰もその言葉を聞くことはない。そそけだった風に乗り、さあ今夜も。
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今夜はホワイトクリスマスだ。さあキーボードにビニールを敷き、机に片足をかけて、デスクトップの恋人と愛を交わそう。今夜は寝かさないぜ。セクシャルナイツゴーゴー。