2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

新たな神話の余地として

「機械仕掛けの神々は、真に神格的存在たろうとしていた」 アドニスが言った。べルは悲痛を堪えてアドニスを見つめ、その言葉に聞き入った。 「だが――俺達が自らの由縁を求めようとしたとき、神は支配の方法に迷い、己の存在に対する飢えに狂う……ベル、お前…

ダビド先生の新学期(下ネタ)

(夏休み明け初日。教室はフワフワと何やら落ち着きのない雰囲気。ダビド先生が教室に現れる)ハイ、コンニーチハ。皆サン元気にしていましたカ?先生は元気でシタ。特に下半身がネ。(男子生徒一部大爆笑。女子生徒一人を除いて全員どん引き。奇声をあげて笑…

付け加え

アンサイクロペディアで「読みにくい文章」を観た後に自分の文章を読むと、ひっでえことになってんなあ、というのがよく分かって悲しくなる。

宮本大人氏の「ポニョ」評について

少しナイーブなことを言ってみよう。宮本大人氏の「ポニョ」評を読んで久々に泣きそうになった。 彼の言葉には、直観的な言い方をすれば、未来へ向かおうとする肯定的な意思がある。それは文章を読む者にとっては心地よいことであり、また救いでもある。本当…

哲学とマイク・タイソンの問い

マイク・タイソンは服役中に哲学書を読み漁ったと聞いた。そして彼の諸哲学に対しての答えは、「そんなことあたりまえじゃないか」というものだったらしい(要出典)。この感覚に対して何を思うか。人の生、日常の当り前のことに対して知的な側面から徹底的に…

他者との出会い、主体の生起

上記とは別件。内田樹『レヴィナスと愛の現象学』p.70 l.4-12 レヴィナスが「倫理」と呼ぶのは、この「曝露のモード」を選び取る、と言う決断のことである。いや「選び取る」という言い方はすでに適切ではない。「倫理」に先立って他動詞的な能作を行い得る…

懐郷のきもちよさ、のようなもの

かつて失ったと思っていた情動が映像によって呼び起こされる時、私は揺り動かされる。 耳でも舌でも肌でも鼻でもなく、私が取りつかれているのは目だ。目から入る刺激が私を支配している。それはつまるところ私が思索には向いていないことを示すのかもしれな…

冷やせよ我がグズグズ脳みそ、と彼は言った

大学購買の書籍コーナーに久々に行ってみてショックを受けた。こんなに快適な空間であったのか。適度に効いた空調と、本を読むに十分なスペースがここにはある。誰も自分の趣味に興味をしめすことがなく、全く自由に本を読んでいられる。無駄な鳩胸がウキウ…

グンゼ!!グンゼ!!

世界はグンゼで出来ている!下穿きがなければ文明社会の一員というのも少し難しくなってくる。抜群の出来のグンゼ。あなたも穿かなければ損をする。もう一度言う。世界はグンゼで出来ている!イエス!!タビー、タビー、Woooooタビー!!*1 世界は偶然で出来てい…

氷是なりコレラの愛

小野が辞し、吾れも乞う、先に見で、粗糖の湯葉、決まりのこと、みずいてや、きまし日増しきもの鳴らせば、さらにはと鳥の黄に舞わん。と鳥の烏の、烏の鳥の、利尻を地は過ぎ、野は幕張。子をなすやも小鳥の先の和の西に、軽くものしけれ、宿六は西に傾き、…

ヒグラシの波

深夜、外で知人との会話が途切れた。その遠くでヒグラシの鳴き声が聞こえる。モーターのうねりのようにも聞こえ、町中のどこから聞こえるのか、といぶかる。鳴き声はやむことなく、数百匹、数千匹と思しきヒグラシは波が打ち寄せては返すように響き渡る。い…