2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「われわれ」

われわれ――ここで「われわれ」とは、党派的な視点ではなく、共同体という巨視的に見える自我肥大的な観点でもなく、“わたし”と不特定多数の“あなた”と、不特定多数の人々を指す。何らかのカテゴライズという手法を前提として語ることを欺瞞だとは言うまい。…

結節点

現象学などについて。数年前、こう言われた。 「現象学現象学って、君はその先に一般性を見出そうとしてないか?いいかい、現象学っていうのはぼくの少ない知識から言っても事例性、個別性を求め、対象そのものをありのままに記述する『現象学的記述』を行う…

モラトリアム

思いめぐらせる取り留めのないことどもをまとめて言葉にする、確かに至難である。 学問に身を埋めてしまいたいと思う。しかし、「両手で門を叩いてはならない。片手にはこれまでやってきたものを抱えて、門は叩くものだ」と、すなわち徒手空拳で殴りこみをか…

愛着、と呼ばれるもの

たとえば誰かを愛するとか、何かにすがりつくとか、よすがとするとか、たのみにするとか、そういった行為がごく自然に行われ、抗いがたいものであるからなのか、私たちはこれらの行為を時には「愛」と呼んで正当化し、称揚する。何がそれを定めたわけでもな…

小人云々

「小人閑居すれば不善を為す」 親が何度も私に言った言葉のひとつ。当人がどうかは知らないが、少なくとも自分はそうだと実感する。よくよく見極めねばならない。情を振り回し、欲望を享楽してはならぬ、と。