2011-01-01から1年間の記事一覧

たとえ、どれほど言ったとしても時間は過ぎてゆく。読まれぬものは大いにあるし、聞かれぬこともおびただしい。

止息

方法論の一つとして「止息」がある。伝統的な理解は置いておき、まず体験を記述していこう。朝が肝心だとはこれまでに何度か言ってきた。生活における最も基本的な時間単位は一日だろう。どのような反論があってもいい。まずもって、何事かを始める際に注意…

視覚を鎖す

視覚について、一日を振り返る。視覚を鎖して行動する際、朝まだき時には夢が混入しやすくなる。このとき注意せねばならないのは、視覚が使えないからといって他の身体感覚に行動の決定権を委ねてはならないということだ。身体の動きとはそもそも粗雑なもの…

瞑目

音に続き、視覚について。 瞑目は内省の際に有用であると思われ、朝まだき間に行うのだが、朝以外では心を鎮め、自身の体の動きを視覚ではない感覚に基づいて行わしめる。行為自体が視覚に依存したままならば、逆に不安が生じる。見ることのできない世界に恐…

予定本

分からん本だろうと目測付けてメモしておこう。 グルジェフ、埴谷雄高

大音量で聴く

久しく大音量で音楽を聴いていなかった。相変わらずFatboy SlimのDance Bitchだが、最大音量で聴くことがこんなにも精神状態を異なったものにするのだ、と驚いた。 まず、細やかで正確な、そして意識的な思考や行動ができなくなる。大きな音、しばらく聴かな…

こんなことしていたってしょうがない。やっていることになんて意味がない。自分のことを振り返るのだって、日々を繰り返して生きているのだって、「なぜ」「どうして」という疑問が表に裏につきまとっている。息をすることだって、やらなければいけないこと…

先日の「周囲の優秀な人」について、思い出すことがいくつかあった。 少ない例から益体もない見せかけの一般性を帰納するようなさまだが、どうも、勝気で、努力家で、理系分野にいた者は人生観ともいえるようなスケールで自分の価値観を確固たるものにせんと…

迷い

およそ理解しえないものに対する手段として、言葉がある。 そのように断言するしかない、と思うことがあるのは、単なる逃避だと言ってよいのだろうか。そうだ、周囲の優秀な若人たちのように、言葉を発することよりも優先して計画的な展望と達成のための努力…

期待、義憤、批判

自分のスタンスとやらを明確にしてみよう。 一つに、周囲への、とくに対人関係では期待など感情的なかかわりが希薄である。そうしようと思って、もう結構な時間がたったものだ。どのような親しい関係であろうと、相手に期待することは少ない。ここを取り上げ…

苦界と、罪業

思い立つたびに書き記すがよい。思い浮かぶたびに書き記すがよい。また答え得ぬときに黙した問いを書き記すがよい。 のちに、私は私の書き留めたことに向かって、応えるだろう。答えは得られぬものでもある。そのために問いへの答えは完全なものとならず、そ…

「価値・目的」に毒づく

「無限に中くらいのもの」、ル・クレジオは『物質的恍惚』にこのようなタイトルを付している。 その昔、同級生に「終わっている。というか始まってもいない」と言われたことがあるが、それにも近いのだろうか。いや、「望まずして何故産んだ」と母を怨む、未…

レヴィナス等閑層

自分の書いた落書きを引用形式にするってどんな自意識過剰だよ。死ぬの? レヴィナスは、男性的と女性的という表現を使う。彼にとって女性的なるものが「他者であること」を意味している、という。確かに、自らのアポロン的なものではなく、ディオニソス的な…

夢(女衒)

数か月前に、朝早くから書きつけていた夢の書き欠け。 もう雨も降り止み始める。私の仕事も、そろそろ始まる頃だ。今夜も少女たちは街頭に立つ。その斡旋が私の仕事だ。夕刻、逢魔ヶ刻、我々は動き出す。毎夜やってくる少女らを道端に立たせるために、基本的…

ロシア作家

ロシア名で思い出す作品や作家。読む暇くれ。 アンドレイ・ストルガツキー『ストーカー』 ウラディミール・アルセーニエフ『デルス・ウザラ』 アレクサンドル・ソルジェニーツィン『イワン・デニーソヴィチの一日』 ウラジーミル・ソローキン『愛』

伝えること

当座にて、研究報告を定期的に作成しようという話が持ち上がったのは約1年前だった。何も知らず私も狩り出されてはいたものの、各人がどこまでの意欲を持っているかなど毛ほども知らず、それゆえに限りなく控えめに関わることにした。最近になって気付くのは…

「空白≒幸福」について

思いついたことばと心情が相容れないものであることに気づくのは、もっと時間が過ぎてからでしかないのだ。 空白だ、と思うような、凪いだ時間がある。それは私にとって、ただ一つの幸福な時間なのかもしれない。何を託されているわけでもない。思うままに思…

報告資料に関して数点

近々報告資料をまとめなければいけないのだけど、これに先立って思いつくものを記しておこう。 まず、念頭に置いておきたいことの一つは、孫子の兵法は「兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧久を睹(み)ざるなり」の言からか。 孫子曰わく、 凡そ用兵の法は、馳…

安穏の日

安定、安寧、安泰、安穏、そのような表現がふさわしくもなるような秋の日だった。 気温は程よく、肌寒さを少し感じる。昼間は日差しが暖かく、かといって汗ばむほどでもない。春とは違う、夏の噎せ返るような、強々としたものに翳りが生まれる、ほんのわずか…

リミッター

もうほとんど時間がないと言うのに、また時間を持て余して、いやそうではなく、また自分を持て余して、ネットを徘徊している。その行為を認容してどうするのか。もう、こんな言い方をするのもそろそろ飽きてきているんだけど、やはり超頭の切れる人のような…

「困る」ということ

困る、ということ。関心を持ち、何らかの理解にいたろうとするもまるで方途が分からず、文字通り「途方に暮れる」。 これは一つの方法論として意識しておいても悪くないのではないか。個人的には、簡単に見出せる解決方法などほとんど何の役にも立たないと思…

身体について

ノートに書きつけたもの。 放恣であればいいと言うものでもない、初めより放恣を保証されているとき身心の使い方、在り方さえ分かろうとせずに発散するがごとく自らを顕そうとする。その駆り立てられた態度は息遣いでもあり、浅く息されるがゆえに息切れも早…

気になるあいつ

某ブログのコメント欄で「絶対あいつ」という書き込みを見つけた。たぶん、自分が知っているあいつの書き込みだ。なんだか気分が悪い。正直、私はあいつのことを好ましく思ってない。いやもう、生理的にムカつくというか。 彼とは一年前、ある文献研究の集ま…

君の所へ

今日、君の所に行く。 「行くんだ」と気持ちを滲ませてもいいが、そうすると私の言葉はそこに高濃度で凝縮されて、何倍もの表現を肩代わりしてしまう。言いたかったこと、言えなかったこと、それが「行くんだ」に込められる、つもりになってしまう。 君と呼…

「倫理」というペテン

「倫理」のあたりから始めてみよう。倫理や道徳、18歳まで学校で何度も授業に取り上げられる科目、話題のひとつだ。詰まらなかったという思い出ばかり聞く。「人間として」こうしないといけない、こんなことをしてはいけない、実際にそれが有用になることな…

共通光景

ほんの少しだけまどろんで、直感を得たような気がしたのだ。 ある問題・エピソードの少し深めの次元では、「いじめ」の問題とつながるところがある、と。前者が何だったのか忘れたけど、少なくとも「いじめ」は迫害や、囲い追い込むところに共通する部分があ…

『七つまでは神のうち』

一部で、アイドル×ホラーをブームにさせようという策略があるようだ。 1年ほど前、『シロメ』が上映された。ももいろクローバーというアイドルユニットが主演だった。未見だが。 そして、今回は『七つまでは神のうち』。今回は日南響子、飛鳥凛、藤本七海。…

もろさ

人格基盤のもろさ、をよく思う。私の、ではなく、あえて「私たちの」だ。 対人関係におけるスキルと感情のかみあわなさは、この「もろさ」を浮き彫りにする。ほんの少しの言動が自らを落ち着かなくさせ、何気ない一言が相手や自分を動揺させるのであるならば…

備忘録。夢、行為

時間の余裕もなさそうなので、備忘録として残す。 日曜の夢、アニメ映画の予告編を見ている。押井守か今敏かの絵柄。粗い木造の壇上で、隠者のようなフードを被った筋骨隆々の男が両側に囚人を従えて立っている。後方から鳴り響く重低音のビートに合わせ、手…

内省の方法

森見登美彦の『恋文の技術』を読んでいるため、テンションがおかしくなっている。が少しここはこらえて、内省的なことばかり書き続けることにしよう。 内省とは、「自分自身の心のはたらきや状態をかえりみること」と定義される。 朝の作業として、思考に侵…