気になるあいつ

某ブログのコメント欄で「絶対あいつ」という書き込みを見つけた。たぶん、自分が知っているあいつの書き込みだ。なんだか気分が悪い。正直、私はあいつのことを好ましく思ってない。いやもう、生理的にムカつくというか。


彼とは一年前、ある文献研究の集まりで出会った。初めは学究心に溢れる若き研究者って感じで少し一目置いていた。でもだんだんと、彼のヒステリックな話し方とか何でも自分のことに引きつけて滔々と語り出すのが鼻につくようになっていった。


なんかさー、彼の話し方がムカつくんだよね。一言目には「でも」、二言目には「論理的には」。
話をろくに聞きもしないで「でも」で相手の話をさえぎり、そして、まるで自分の言っていることがさも正当であるかのように「論理的には」ときたもんだ。彼が入ってくる会話では、彼以外の人の言ったことが全然深められない(面白くならない)し、しかも相手に歩み寄ろうとしない独り善がりさで、その相手のいうことなんていとも簡単に表面的な理解で処理されてしまう。
おめーの「論理的」ってのは、自分のことを正当化したり、正当性を立証したりするためにあるんだろ?あ?
あまりにもそんな類の会話が多いものだから、彼が会話に入ってこようとして身を乗り出したり、「あ」「ん」とか何とか云いだそうとするのを見るだけで、(よく彼の隣りに座ることになる私は)やおら立ち上がって彼の横腹を蹴り飛ばし、「てめえはしばらく黙ってろ。な?」とニコヤカな顔して言いたくなってしまう。んでその時間はろくに集中できなくなってしまうというワナ。


でも、ムカついていると、だんだん彼のことだけじゃなくて、自分のことに目が向いていく。わたしが彼を責められるのか?私は彼ほど長い間この集まりに参加してないし、私の考えていることがお門違いだったら?というかそもそも、会話に参加している彼と参加していない私では、断然彼の方が有利なんじゃないのか?なんというか、資格的に(なんだそれ)。


彼の発言自体が異常にムカつくのに、「アンタむかつくんだよ」と言おうともしない。それって私自身がすでに負け犬なのかも。私の自信のなさがこんな状況を引き起こしているのかもしれないし。それに感情的な態度を取る時点で「大人げない」とか言われるのいやだし。


あ、そうか。遠まわしに嫌味言ってやったらいいのか。
でもなー、そんなことにエネルギー割いたら、自分自身が人の言ってることをきちんと理解できなくなってしまうかも。
どうしよう。