2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

髄からの鈍い痛み

この、脳髄から響く鈍痛を、私は本当に愛しているのだ。自分自身では到底あらがいようのない事象に身を投じざるを得ない時、私は無駄口をたたくのをやめて、じっとこの苦痛を見つめ、甘受する。そうでもしなければ、ないがしろにされた苦しみ、処罰は、あと…

レヴィナスの言葉を少しずつ手繰り寄せよう。彼の言説に現れる「男性的」「女性的」、そして「多産性」「父子関係」という呼び方は、極めて強い反発を引き起こしている。では、主体が女性であれば、彼の論理は通用するのだろうか。二階堂奥歯も「とても冷静…

私たちの誠実な言葉でさえも、あなたには通じない。 どれほどの言葉を費やしてあなたに語っただろうか。どれほどの誠実さをもってあなたに語っただろうか。それらはすべて、あなたの前では水泡となり、まるでそこに現れなかったかのように消え去った。我々は…

車谷氏の“呪い”

車谷長吉、彼の作品を「愛」読するなどと、私は考えたくもない。彼が記す言葉の連なりは、私を昏闇に引きずりこむ。いや、そんなにいいものではない。彼は己の毒と恥をさらけ出し、普通人なら静かに秘匿するであろうことを、剥きだしにする。そのような自身…

搦め手

身を沈め、それでもなお見えない。一手先しか読めない者にはまだ分からないということか。相手の弱点を徹底的に攻撃する。時には自身のダメージさえも相手へ転嫁してでも攻撃の手を止めない。相手からやってくる反撃は経験的に受け流し、平然としている。私…

今わの際。ゆだねること。身一つで、そしてこの身一つだけではないこと。私が注意していたものとは全く違うことが問題にされているということ。早足で進めば、確実に見失うたぐいのもの。ずっと、いつか気がくるってしまうのではないかと思っていたこと。終…

Witchcraft=mardermachine

某バラエティ番組のギャラリーは特定団体の所属者によって大多数が構成されているような気がしてならない。それとも俺以外は皆そうなのか?これは、一体どうしたことだろうか。俺は、一体どうすればよいのだろうか。それは神経症的な強迫観念ではなく、まる…

↔、○、/、。

誰かに見せるためではないのだ。分かるか?もう一度、いや、おまえが分かるまで言おう。誰かに見せるために、私はここに居るのではない。 ときに、言わなくともよいことがあり、ときに、言わねばならぬこともある。その両方が私たちを困惑させる原因となり、…

この朝の、滲み水

オノ・ナツメ『逃げる男』、もの言わぬ動物に語りかけること。あるいは「動物にも感情がある」と云う者のように、ものは言わぬが通じ合う動物に語りかけること。そして、広がる空間で醜いからだを晒し、『アメリカン・サイコ』を思い、うなだれる。湧きだす…

「メタ」

「メタ」にこだわり続けるとどうなるか。前提となる領域、「それ以前」の問題。そのもの自体のこと。事実、「メタ」領域を扱うためには膨大な労力が必要とされる。それは、“メタ”の領野が全体を支えるための土台、大地、基盤であるからであり、その部分にし…

飽和するととどまる。緊張はほどける。今まで永遠に感じられていた苦しみが一気に荷崩れを起こす。裂開した黒い口はごまかされ、ただのっぺりした白い世界が目の前を覆う。このままでよいはずがない、このままでは…。