映画

映画感想2本

昨日と併せて映画4本。忘れぬうちに、思ったことを簡単に書きとめておく。 『ダークナイト ライジング』 原題はDarkknight Risesなのに、なぜライジングなのか。あれか、レクター博士のシリーズで『ハンニバル ライジング』と合わせたというわけだな。あの原…

NINIFUNI(覚書)

世界の底が割れるような感覚は、これまで見てきた映画にもいくつかある。そのなかでもこの映画は、自分にとってごく自然に馴染んだような感覚を抱かせた。“世界はぼくに気付かない。”キャッチフレーズというやつか。この言葉がわたしの見た映像をそのまま十…

『七つまでは神のうち』

一部で、アイドル×ホラーをブームにさせようという策略があるようだ。 1年ほど前、『シロメ』が上映された。ももいろクローバーというアイドルユニットが主演だった。未見だが。 そして、今回は『七つまでは神のうち』。今回は日南響子、飛鳥凛、藤本七海。…

「ムカデ人間」差詰感想

『ムカデ人間』をやっと見てきた。かいつまもう。ストーリーは想像できるので割愛。 何が見たいかって、そりゃつながるところさ。日本人ヤクザを演じる北村昭博を先頭に2人のアメリカ人女性。 「日本の火事場の馬鹿力ってのを○☆△¥!!」 気合いが入っている。…

星を追う子ども

『星を追う子ども』。新海誠監督。これで4作目か。『ほしのこえ』『雲の向こう、約束の場所』『秒速5センチメートル』に続く最新作。以下は感想のような走り書き。 これまで、彼の作品に共通して感じられるものがいくつかある。“ここではないどこか”、そして…

映画4本

これと決め、以後の行動を自らの務めと自認し、規定する。なかなかできない。それはそうでしょうね。もしかしたらもっと似つかわしい選択肢があったかもしれないのだから。簡単に決まるものではない、なんて最近やっと身に沁みて分かってきたのに、全然腹が…

取り留めぬ4つ

問題無い、続けよう。ここで書きつづられることが取りとめのないもので、それが自分以外の誰かに向けられて放たれたものではないのにもかかわらず、私はここにまたも意味の貫かぬ言葉を延々と繰り返そう。ムカデ人間しかり、異性の友人に恋愛相談を持ちかけ…

ムカデ人間

どうやら、ここに観たい映画をメモしておくとそれだけで満足してしまって、気が付いた時には上映終了とかまじありえん。アホか。 今回は知人に誘われた作品をひとつ。 『ムカデ人間』。 トム・シックス監督。“オランダの鬼才”とある。そういえば『人喰族』も…

観ないと損する

今そしてこれから観ないと損するんじゃないか映画。 『まほろ駅前多田便利軒』。大森立嗣監督。『ゲルマニウムの夜』も『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』も好きだよ。 『ザ・ファイター』。クリスチャン・ベイルは『アメリカン・サイコ』から愛してるよ。…

ノルウェイの森

『ノルウェイの森』映画版を正月に鑑賞。小説から得た印象とはやや異なる。しかし、トラン・アン・ユン監督がなおざりな作り方をしているとも感じない。身内の「やっぱり切り取り方によって違うよね」という感想、あれは分別ある者としての感情を抑えた追従…

アブラクサス

最近の関心事は映画『アブラクサスの祭』(原作・玄侑宗久)。観てから頭をチラつくセリフが多い。 「私が言葉になるんです」 その前日に別の本で同じことが書かれていたのを読んだ。言葉を私が発するのではなく。私が私という形さえも取らなくなる、というこ…

海炭市叙景・チラシより

わたしたちは、あの場所に戻るのだ。 2010年冬に公開される『海炭市叙景』のコピーには、こうある。この映画に付随するのは、原作者佐藤泰志の「不遇」、スチールに映る加瀬亮と谷村美月の薄暗から左方を見つめる、不安と哀しみの入り混じったような虚ろな表…

『2001年宇宙の旅』、あること。

昨日の映画は、本当に恐るべきものであった。1969年に上映され、以来傑作と呼ばれる作品群に並べられてその名をとどろかす『2001年宇宙の旅』。今までこれを見たことのない私は、本作はハードSFの最高峰であり、徹底的に仮想された世界を論じ果てたがゆえに…

観たくなって病気

(以下再開。久しぶりに映画を観たい映画を探しているとこんな感じで空も白むがごとき勢いで時間はたっていくのかもしれない←文法がくるっている。もうだめだ) いいところでいいブログを見つけた。シネマトピックスオンラインも洗いざらいチェックするとい…

『愛のむきだし』

『愛のむきだし』、この作品を今まで見ていなかったことに心から後悔している。なんという映画。あまりに濃密で、あまりに情感的。薄められた空気から匂いたつ、そのしじまのような、たとえばフランスの伝統的な、愛についての作品であったり、それに類した…