マンガ新刊3冊
「ブンダバー!」(吉田創)を読んだ。これが軍モノにはまる人間のテンションか。正直ついていけない。ミリオタの存在は「辣韮の皮」(安部川キネコ)で知ったのだけど、ほんとにあんな感じで流れていく。近距離誤爆をモットーとした不毛な掛け合い、苦し紛れに使いまわされるキャラの末路を思うと涙が止まらない。情熱は長続きするものでないと、読んでいるこちらも息苦しくなってしまう。作者は恐らく自身がまぎれもなく少数派であることを痛いほど自覚していて、それでも軍モノにこだわり続けることをやめない。もちろんそれはヲタとしての情熱そのものなんだろうけども、いわゆるBLや萌え作品とは違って、あまりにも明らかに限界が露呈されてしまうところが輪をかけて痛々しく映る。女性の同人と男性のそれとは性質がそもそも違うのではないだろうか。女性のほうがだらだらと小ネタを引っ張り続けて、それは長続きするという点である意味読めるのだけど、男性の場合は一発一発が情念、いや怨念の塊のように発射されては自らの肉体もろとも吹き飛ぶかのように作品を放り続ける。つまり濃すぎて読みにくいのと、本当に数が少なくて読めないのと二重の意味での読み難さがある、のかもしれない。反骨精神などかなぐり捨てて、もっと安易なものを描けばある程度読めるようになるのに…などと思うのだけど、絶対にそれは彼らの望むところではないだろう。ナルシシズムが匂い立つ一品です。二度は読みません。
「学校のせんせい」(巣山真也)。桜場コハルのような絵柄で、およそ学校の先生とも思えないような3人の女子がなんやかんや。とりあえずおちちがでるだけでポイント上がるというのが、もう、はぁ…はぁ…ふう……。なわけない。世界がせまいよ。自家中毒起こしそう。
今回面白かったのは、麻生みことの「そこをなんとか」3巻のみ。ものすごい勢いで絵柄が変わっているような気がするが、ストーリーがしっかりしているからか、読後感はさほど悪くない。でも少し息切れしてきました。これからちゃんと読んでいけるだろうか。
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