少女マンガ短編集2冊

そして他に購うたのが、香魚子の『さよなら私たち』とタカハシマコの『乙女座・スピカ・真珠星』。どちらも表紙買い。この2冊を手にとって、ふと気付く。昔私が少年誌に手を出し始めたときも、こうやって短編集から入ったのだったと。鳥山明の『鳥山明○作劇場』、藤崎竜の『WORLD』『PSYCHO+』、藤田和日郎の『夜の歌』、皆川亮二の『KYO』、岩明均の『骨の音』、岡野玲子の『妙技の応酬』、尾田栄一郎の『WANTED!』。続きものを買う根性、度胸がなかったから、というのもある。しかし誰かが言っていた。短編集でマンガ家の実力が出る、と。それを信じ込んだわけではないが、短編集はそのジャンルの領野を広げるきっかけに十分だ。正味自分がどの好みなのかも分かってくるし、それ以降の続きものを買う勇気まで湧いてくる。とりあえずあと何年かはかかるが、進んでゆくことができるには、この買い方は重要だったりするのだろう。

さよなら私たち (マーガレットコミックス)

さよなら私たち (マーガレットコミックス)