論理の筋道、堆積した経験と経験の隙間に現れるもの。対象を単一に取り上げ、その特徴をのみ言及することはできない。いかなる文脈から現れたのか、それが最も重要な話題である。個別的だ、一般性がないと言うか。それをなぞるように現れる物事を傍証として、語られる言葉の道筋を丁寧に追い、私はそれを傍証とし、繋がりを掬いだそう。たしかに、自循論や回想録は明るみに出ることがないが、何とかして、それを繋ぐものになりはしないか。私は名もなき者の戯言として終わらせようとは思わない。