ベスと一緒。

僕の家は犬です。犬の中に家を買ってます。その中にはお父さんとお母さんがいます。どっちにも名前がありません。べスは鳥かごの中によく入って遊びます。でもよく夜遅くまでかごに入っているので、お父さんはやめなさいといいます。そんなときべスは怒ってお父さんにかみつきます。「そんなことを言うと家に入ってやらないぞ」と言ってべスは怒るのですが、お父さんは「そんなこと知るか」と言ってべスをバットでぶちます。昨日は猫が鳥カゴに入っていたので、べスは猫とおしゃべりしていました。べスは猫と話しながら、こっちをちらちら見ながら笑っています。ぼくもいっしょに話したいと思ってカゴに入ると、セキセイインコのピーちゃんが僕のお腹の中から出てきて、ホオジロ駅まで行ってしまいます。僕はそんな時はいつもピーちゃんと遊びます。鬼ごっこをして遊びます。ピーちゃんはいつも、「フザケンナ、ブタヤロウ」と言って、僕の耳の中をつつきます。さっきはごめんねピーちゃん。カゴの中にはブタヤロウがいっぱいだったので僕も嫌なのかと思ってつついたと言っていました。北居くんにもそのことを言うと、キノコがいっぱい生えてきたので北居君は僕にお腹がいっぱいになるまでかじっていいよと言いました。僕は北居君があまり好きではなかったので、お腹の肉だけかじってべスにあげることにしました。生きた肉は嫌いだったので、べスは北居君の所に行ってお尻をかじっていきました。北居君はお尻が半分になりました。桃太郎さんは生まれてこなかったね、と北居君は笑いました。僕も笑いました。お母さんも笑いました。でも僕はお母さんの笑う顔は好きじゃないです。お母さんは男の人が女の人の服を着て女の人みたいに話すところで働いています。お母さんは男の人が嫌いなので、女の人みたいな人がいいと言っていました。お母さんがそう言って笑う時はいつも、べスが横で大きな声で笑うので僕はお母さんの笑う顔が嫌いになりました。べスは僕の耳の近い所でよく笑います。ウォンウォン言うので、僕は小さい時怖くなってすぐ吐いていました。僕が吐くとお母さんはもっと笑って、お父さんは怒ります。怒ったお父さんは僕をげろまみれのくそやろう、てめえのくいものはたいせつにしろと言って僕の顔を吐いたところに押しつけました。ピーちゃんが飛んできてぼくのゲロをつつき始めると、お父さんはとっても優しい顔になってピーちゃんとキスしました。そしてピーちゃんをバリバリ食べ始めました。ピーちゃんはブタヤロウと何度も言っていました。お父さんは好きだけどブタヤロウだと思います。ぼくもお父さんみたいになるのかなあと思うと、ブタが僕の顔になったような気がします。北居君はそれを見て笑いました。お父さんみたいだねと言われたけどうれしくなかったです。北居君はお尻が一個になったので、ぼくはお尻を思いきり蹴りました。するとべスがもう一個のお尻を食べてしまったので、北居君は給食を食べてもぜんぜんお腹がいっぱいにならないし、ウンチも出ないと言って泣きました。僕はベスと一緒がいいです、なぜならべスはご飯をいっぱい食べるからです。そしてぼくはいっぱいのウンチの中で、いっぱいピーちゃんと遊べるからです。