マンガとか

メモとか、散発的なものしか書きとめられないが仕方ない。今朝読んだもの何点か。


西炯子姉の結婚
娚の一生』が話題になった方。それ以前にSTAYシリーズの『お手手つないで』で高校生当時のモヤモヤとした感じを思いだしてか、煮え切らない雰囲気を感じてかで敬遠して以来手つかずだったが、『娚の一生』でツボった。線の細さ丁寧さ、先の作品よりも間の取り方やらが洗練されてきている。
今回はさらに、先の読めない印象が強くなっている。登場人物の精神科医真木誠も岩村ヨリも、全体像はわざと描かれずにいる。面白くなってきている。雰囲気で言うと、『娚の一生』も『姉の結婚』も、自らを人物像に大きくかかわらせているように感じる。逆に、若い世代を描くときの微妙なぎこちなさは、ねむようこと世代的に似通った印象がある。

──「娚」という字は本来は一般に「めおと」と読みますよね。これで「おとこ」と読ませているのは、どういう意図ですか?


「男の一生」だと海江田だけが主人公だと思われてしまうかもしれないから、「女」という字をくっつけました。つまり、モテそうなくせして初恋の女の人のイメージからずっと逃れられないでいる、そこで一生を終わるかもしれなかったんだけども、またつぐみに恋をして花開いてしまった男の話がひとつ。もうひとつは女性なんだけれども、社会的には男として生きている節があって、うっかりすると男として生きていかざるを得ない女性の話という。まあ最終的につぐみは海江田と出会って女性としての立ち位置に戻るんだけど。あとは、この字はなんだろうって思わせようという姑息な考えを……(笑)。
コミックナタリー・西炯子『娚の一生』インタビュー