Talmud:メモ

脚注に次ぐ脚注。または脚注の脚注。このタルムード、前述したが、ユダヤ教の選民意識がもろに出ているともいう。脚注は、「文章理解を目的とし、本文とは別に、補足的に説明や指示を書き込む方法のこと」と言えばいいのか。タルムードでは、この脚注の仕方がとても面白い。
『〜してはならない』というシンプルな言葉、この口伝の律法“トーラー”と言われる教えをどう理解するか、ラビと呼ばれる学者先生が雁首そろえて何度も真剣に議論し、それを採録する。ラビにもいろいろな派/群があるらしく、各々でこの註解や議論の呼ばれ方が異なる。たとえば“ミシュナ”。これは、紀元前6世紀-紀元後1世紀にいた「ソフリーム」と呼ばれるラビ群と、1世紀-3世紀にいた「タナイーム」と呼ばれるラビ群の註解や議論をまとめたもの。そして、この“ミシュナ”について、3世紀-6世紀にいた「アモライーム」と呼ばれるラビ群がまたも註解と議論を行う。これは“ゲマラ”と呼ばれている。