いらばし

それでは私は怨嗟の声をあげよう。
おぎゃあ、いぎゃあ、ああ。ああ、ああ。短い時ではあったけど、なかなかに滋味豊かな舞物であった。人々を喜ばすためにしつらえられたこの舞台もまた、賞讃の晴れ舞台である。今なお栄光にすがりつく亡者もまた、私の味わいとなる。階層の底・皓々とここに淫面があるは、楳田の所業である。異様な様も許されよう。そのまま轍の糧となろう。いみじきことよ、常世の常よ。作麼生、説破。無明の身にも少有の数寄見ありとは、器用の匙さえかなわぬ。今見て横に取り持つ。東風に阿智、竿取りてみしきも如けず、聞こえる実に三つ世の理。めずらまし。