身近な血肉

血と肉と。そんなことを思い描いているのは、いまだに私が欲望にとらわれているからなのだろう。克服できたと思っても、しばらくすればそんな固い誓いに目もくれず、欲望の向かう先へと引きずられている。どれだけ無益な誓いを重ねれば気が済むのだろうか。横隔膜あたりから下に沸き立ってくる彩りと苛立ちに、どうすれば気を取られずにいられるのだろう。このじわじわとした熱さは、喉を乾かせる。傷はいかなるときにもできる。一人でいようが、誰といようが、何人といようが。それを苦しみと呼べばよいのかもわからないが、少なくともどのように在ればよいかも私には皆目見当が付かない。誰か判断基準を与えてくれるのか?一人で立つことができるのなら、ずっとそうしていよう。適度な距離感というものを探していたはずが・・・・・