マンガ2冊

本日購入分は、冨明仁「柔らかい女」/矢島正雄×Boichi「ラキア」3巻/安彦良和機動戦士ガンダム THE ORIGIN」21巻。ガンダムは買うだけ買って読み上げていないので保留。
明仁「柔らかい女」…表紙からとてもよい感じ。やわらかそうな肢体、もとい乳がとてもよい。このコミックに収録された8編、西洋時代物からラブストーリー小編まで。話の内容もクセなくストレートにハッピーエンドへと向かう。たしかに久慈光久の「鎧光赫赫」「ヴォルフスムント」なども個人的に大変好みではあるが、このような作品もイケる。肉厚の唇、すらりと長い手足、輝ける黒く大きな瞳……たまらん。この人の作品を意識して読んだのは、確か『彼女と彼』第1話だったか。あるいは冒頭の『BOX SEAT』だったか。雑誌サイズで読むときには、癖のある絵に見えるのだが、なぜか単行本になるとすんなり入る。正直言って、現在連載中の「玲瓏館健在なりや」も今一つインパクトに欠けるというか、いや絵に癖があるのか分からないが、結局単行本は買わずに笠井スイの「ジゼル・アラン」を選んだのだった。しかし今回は買った。映画『OUTRAGE』を見るためT・ジョイ京都におもむき、大垣書店に立ち寄ったところその広いこと。この単行本もその勢いで買ったのだが、正解だった。本屋さん的には、市川春子の「虫と歌」が在庫切れというのはあり得ないし、小さな本屋と比べて何でも同数だけ置いているという金持ち商売をしているのはあまり好感が持てないがそれはさておき。小編は好みが分かれる。『青い腕時計』はまとまっており、落ち着いているので好きだ。『サンキュー』は作りすぎというか、アクションが大きすぎる。雑誌を盛りたてるにはいいかもしれないが…。今の絵柄の方がむかしの雑誌の統一色から少し離れてきてて、好きですよ。

矢島正雄×Boichi「ラキア」3巻…前巻の内容は忘れたが、変わらず絵は上手いわ内容は濃いわ。グノーシスは詳しくないので考証は置いとき。こういうマニアックなテーマは個人的に好み。終末っぷりが一般読者をひきつけるためだというのならば、おそらく主人公のルナの悲劇的な姿、あるいは迫力のある戦闘・破壊シーンはこれにあたるだろう。だが。「HOTEL」でもそうだったのだけど、情報の濃さと比べて登場人物の感情表現だとか、そういったナマの部分にあたるものが、かなり距離があるような気がしてならない。どちらも見せるため、という目的に沿っているとは思うのだけど、過剰演出ゆえのデメリットのようなものが出ているような気がする。そうそう、井上紀良の作品と通じる気もする。「マッドブル34」「夜王」の人。絵の上手さゆえに何か離れてしまっているような。というか、これもまたセカイ系ってやつですか?いいっすけどね…


購入

柔らかい女 (ビームコミックス)

柔らかい女 (ビームコミックス)

ラキア(3) (モーニング KC)

ラキア(3) (モーニング KC)

ジゼル・アラン (1) (ビームコミックス)

ジゼル・アラン (1) (ビームコミックス)

虫と歌 市川春子作品集 (アフタヌーンKC)

虫と歌 市川春子作品集 (アフタヌーンKC)


参考

鎧光赫赫 (ビームコミックス) (BEAM COMIX)

鎧光赫赫 (ビームコミックス) (BEAM COMIX)

狼の口 ヴォルフスムント 1巻 (BEAM COMIX)

狼の口 ヴォルフスムント 1巻 (BEAM COMIX)

玲瓏館健在なりや 1巻 (ビームコミックス)

玲瓏館健在なりや 1巻 (ビームコミックス)

Boichi 作品集 HOTEL (モーニング KC)

Boichi 作品集 HOTEL (モーニング KC)

夜王 1 (ヤングジャンプコミックス)

夜王 1 (ヤングジャンプコミックス)