手元に何も残らないようにしなさい。あなたの所有物はあなたではなく、あなた自身さえもあなたではありません。我々は空に瞬く星たちと、地に流れる龍たちの間で捏ねあげられた泥木偶なのです。恐れることはありません。星と龍の声に耳を傾け、それに従いなさい。不運なことに私たちは自由意志さえも持たされてしまったが故に、その声は自らに大きく響き渡ります。しかし自らの肉が脈づくその様子をしかと捉え、空と地の者の遠幽なる声を聞き分けることができれば、我々は少しでも永くこの形を留めることができるでしょう。