石つみ歌

gadzunt.som-onn,da.kirmaji le iasog.


不透明なまま。開明であるかどうか、二元の云々を論じるにこだわるのはいくないと思う。放っておくことはできないのか。


「せんせー、虫を観察するような目ーしたはる」
夏のうだるような教室で、機嫌の悪い生徒をなだめようと向かい合っていた時、もう一人の子がそう言う。別に目の前の子になんも恨みはないし、そう言われたところでそうか、としか感じない。子どもの観察眼は鋭い。よしあし、ということの議論ではないのだ。知っている言葉で十分だし、それ以上に断定口調の表現を求めたり、より穿った形容を探しているのではない。無自覚のうちに使っている判断基準はおおよそにして二元にとどまり、それを回避するためには(俯瞰するためには)、フラットな地平へと向かわねばならない。石ころを積み重ね、突き崩され、それでも積むのをやめることはない。ひたすら積む。あふれる石ころ。腹の中から兎の糞の大きさの石が。風の向くままに転がしておくがいい。外気に充て、磨かされればいい。放っておくがいい。


som,deracto sil,to. qryacto teg ros hjje.