報道陣の憂鬱

カリアストラの再興運動について*1。かねがね筆者が気になっていた、セグメント・ソラウェイの話し合いが本日行われた。個人的にはメンスタなのだが、意外にもビルセとしての姿勢を強調する美倉亮弍(43)氏の発言は痛快極まりないものであった。彼の発言は、以下のとおりである。

「やはり何といっても挙げておきたいのはリュパリクス所属のビルタですね。彼はこれまで立て続けに不適切としか判断しえないような発言を繰り返してきた。本来はイクトゥスの名においてジブリーグを踏まえ居なければならないのだが、我々は彼のギレを悪意あるセクレイバとして、徹底的に追求します」

ここに表れているのは、党派感情といった単純なものではない。本来守られるべき、そして依って立つものとして絶対の信頼を置かねばならない信条を踏まえていないということへの根本的な非難である。つまり、根本精神を批判する者はリシュギィではない、と言っているのだ。ビルタ=エルマケンド(58)は幹部としての地位を追われるだけでなく、今後在党の可能性も危うくなってきている。また、リュパリクスも彼の発言を許した罪に問われよう*2。カリアストラという理想が一歩現実から遠ざかったのは残念極まりないが、また新たに彼の後を継ぐような人材が生まれるのを願うばかりである。

*1:カリアストラはここ数年でかつてない躍進を遂げたように見えるが、実際は内部対立という迫害性はいまだ存在していた。オウクレン・サルと久闊を叙した領頭師マイレクは、この事実を公式に認めたものの、更なる状態不良が起きるだろうと述懐している。今回の一件はきわめて象徴的である。マイレク師の健康もまた劣化の一途をたどっている。修道の徒よ、将来のために祈ろうではないか!! 我々の意志が必ずやリシュギイやイクトゥスの名誉を復権させることであろう。

*2:リュパリクスについては我々報道陣も知る所が少ない。指導側として強い立場を維持してはいるものの、彼らの混在的な状態を明確に分析することはできない。それはともすれば彼らの指導者としての能力を問われることともなりうるのだが、彼らリュパリクスはルリネの一党と比べ、非常に先鋭化した態度を持った一派である。それゆえ再興という志向からは強力な信頼を与っている。しかし一方でクリメンタイ落盤にはクェム<両賛>であることが、それまで理解を示してきた浮動者の離反を生み出していることも事実である。今回のみならず、彼らの混在した方向性は我々の運動に暗雲をもたらすのではないか、とも考えている。