コメント欄、乱舞のこと

先の恥がましい内容も捨てずに据え置く。別にどうでもいいのだが、内田樹氏のブログのコメント欄で行われている丁丁発止(笑)のやり取りは私をとても感じ入らせる。繰り返し自問した先の、公倍数を得るために彼らは発言しているのではない。自分の考えが妥当か否かという問いを終始己に投げかけることなく、結局は相手の考えを己の浩瀚な知識と論理性でもってたたみかけようとする方々ばかりのように見受けられる。自分が相手より秀でていることなど、まずあり得ない。どのような場合でもそれは当てはまる、と私は考えたい。我以外皆我師。このようにも言うことはできよう。まず相手の言うことに耳を傾けねばならない。己が真に愚かであることを各人が認識せねばならない―少なくとも相手の言うことを基本的に大切に賜わらねばならない、と思う。誤解を恐れず言えば、人に教えを垂れるという行為は、私たちが思っている以上におぞましい。まず聞け。話はそれからだ。神経症的性質の私にとっては、己の言い分などゴミが風に吹かれる程度のものとしか評価することができないのだ。